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テスラ・トヨタ以外の自動車株をお勧めしない理由

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自動車

こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH

自動車会社ってたくさんあるけど、結局どの会社が一番いいんだろう?

自動車会社と一口に言っても世界には20を超えるグループがあります。日本だけでも大きく分けても7社以上あり、投資対象を選ぶのが大変になりますよね。またこれだけ自動車会社があると差別化をするのも難しくなっており、車はもはやコモディティ化しております。そんな中で何がおすすめなのでしょうか?

結論から言うと、テスラ・トヨタ以外の株はお勧めできません。その理由を今回は説明していきたいと思います。

テスラ・トヨタ以外おすすめできない理由

・自動車全体のパイは今後も徐々に伸び続ける
・ただし自動運転の発展に伴い、自動車販売台数はどこかで下降する
・自動車が完全にコモディティ化し会社の統廃合が予想される
・革新を続けるテスラ・全方位戦略のトヨタがおすすめ

Steven
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自動車会社全体として頑張ってほしいけど、やっぱり投資という目線からいくと厳しいところがあるよね。見極めて買っていこう。


自動車業界の全体感説明

https://www.jama.or.jp/statistics/facts/world/index.html

上の図は全世界の自動車の売上台数を示しております。世界全体で9100万台売れおり、そんな中でも国ごとに大きく差がある状況ですね。地域ごとにいろいろとみていきましょう。

中国単独で2500万台と全世界の25%占めていることがわかります。やはり中国は巨大市場ですね。さらに中国の中間層の人口は今後もまだ伸びる余地が十分にのこっておりますので、販売台数は今後も上向いていくことが予想されております。ただ都市部ではすでに飽和状況です。

アメリカ単独で1800万台ほどあり、メキシコ・カナダを含めると2100万台ほどに膨れ上がります。北米市場は購入される単価も高いため、最重要マーケットです。アメリカも今後人口が伸び続けますから、車の消費は増え続けることが予想されております。

ヨーロッパは各国単独では大したことないのですが、すべての国を足すと1800万台ほどとなるため、ここも大きなマーケットであることがわかります。ただし人口の伸びはむしろ減少傾向ですので、今後ヨーロッパの優位性は着実に落ちていくと思われます。EUとしてくっついて規制強化をかけることが可能です。電動化の波を作ったのもEUです。

日本単独で500万台 と大きなマーケットであることには違いはないのですが、全世界としては5%ほどです。日本は急速に人口が落ちていきますので、日本への投資はさらに減少していくことが見込まれます。日本専用車が昨今少なくなっていることはこういった要因のあるのですね。

またアジアの新興国ではまだ重要マーケットと呼べるほど車が売れておらず今回の資料には国名も乗っておりません。しかしアジアの中間層も急速に増えてきており車の販売台数も今後も伸び続けることが予想されております。ただしアジアの都市部ではすでに渋滞が問題となっており、リープフロッグ現象(通常の成長過程を飛び越え一気に最新な状態になること)が起こり車を所有する概念がなくなる可能性もあります。

このように世界全体でみると自動車業界の未来は明るいように思えます。しかし、自動運転によってこの構図ががらりと変わる可能性があります。

自動運転がもたらす業界改革

cars ahead on road
Photo by Taras Makarenko on Pexels.com

前章で説明した通り、自動車を必要とする人口は世界全体で見れば増加傾向にあるように思えます。ただその分だけ車も必要となるかというと、自動運転のもたらす革命次第では違うかもしれません。

都市部ではもともと車を持っている人があまりいません。電車やバスなどの公共交通機関がかなり発達しているためその必要がなかったからです。さらに最近は大きな買い物もネットで購入し宅配してもらうことも増えました。日本ではまだ壁はあるものの、世界ではウーバーなどの配車アプリでタクシー料金は劇的に下がっております。この状況に自動運転が搭載された車が公道を走るようになるとどのような変化が起こるでしょうか?

現在ウーバーの配車アプリでネックとなるコストはもちろん人件費です。自動運転が完成したらその人件費がまるまるカット可能な上に、休憩も必要ないため常に稼働することが可能です。また個人が購入している車も空いている時間はすべて自動運転でタクシー業務に割り当てれるとすると、世界には主人を乗せていない空いている自動運転車がありふれることとなります。需要と供給の観点から単価はさらに下がり、所有するよりも常に配車してもらうほうが安いという状況まで単価が下がると思われます。

そうすると、車は所有する時代から共有する時代・サブスクリプションで契約する時代に変化します。いま皆さんが街中で見ている駐車している車はすべて必要なくなります。車の必要台数は従来の1/5~1/10程度まで下がると思われます。

もちろん都市部ではこの理論は成り立ちますが、地方部ではまだまだ車は必要となるでしょう。しかし都市部の交通コストが劇的に下がることを考えると地方部の人もどんどん都市に移り組んでくるでしょう。この変化が起きるタイミングが5年後なのか、10年後なのかはわかりません。しかし、確実に世界はその方向性へ向かうことでしょう。

自動車会社のコモディティ化

photo of vehicles on road during evening
Photo by Mikechie Esparagoza on Pexels.com

自動運転が発展すると、所有から共有へと変化するという話をしました。そうなった場合今の車はどんな形に変化するのでしょうか?

皆さんタクシーを乗るときにタクシーの車種を重視するでしょうか?僕はしたことありません。そうです、今後自動運転が実現した世界の車では現在のタクシーのような形に落ち着き、大量生産されることになると思います。使うほうもいろんな形態の車に乗るよりは一律の形のほうが安心ですよね。

様々な差別化をおこなっている現在の車業界はがらりと性質を変える必要が出てきます。趣味を目的としている超高級路線以外の中・小規模の会社は生き残ることができません。ただし自動車は超重要な産業母体です。そのため、各国自国の産業を守るためにいろいろな規制を入れながら抵抗をすると思います。

現在の自動車3強勢力は中国・アメリカ・ヨーロッパです。僕はこの3地域にはその国の規制で守られた特定の会社は残るのではと思っております。それ以外の有象無象は消えてしまうと思います。

そのため、現在強い会社のみが生き残り4~5社ぐらいに落ち着いていくのではないかなと思っております。テレビ・パソコン・携帯電話などがたどった道と最終的には一緒ですね。

テスラ・トヨタの強み

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Photo by Lukas Rodriguez on Pexels.com

自動運転が発展した後の世界でも生き残れる会社はどこなのでしょうか?私は現在の状況から可能性があるのは2社しかないのではと思っております。

それがテスラとトヨタです。あと中国系が1~2社、ヨーロッパ系が1~2社ほど残ると思いますが、こちらについてはどこが残るのか予想が難しいです。

自動車業界の売上と利益と時価総額の関係
自動車業界の売上と利益と時価総額の関係

上記のグラフは主要な自動車会社の売上規模(X軸)と利益率(Y軸)と時価総額(バブルのサイズ)であらわした図式となります。右に行くほどたくさんの車を売っており、上に行くほど車で利益を上げられており(付加価値が高い)、バブルが大きいほど世界に評価されている会社であることを示しております。

この図式の中でやはり抜けているのはテスラですね。売上規模は大したことはありませんが、利益率が異次元であることがわかります。さらに市場評価は現在最も高いです。

トヨタもよい位置につけております。売上規模はVWに次いで2位(自動車販売数は1位)かつ利益率も相対的に高く、結果市場価値がテスラに次いで2位です。

テスラの強み

電気自動車の火付け役、テスラです。

車販売台数・売り上げという意味では決して大きくありませんが、EV車販売台数では世界一です。テスラの強みはビジョンと商品力と生産力にあります。

まずテスラのビジョンは車という概念を超えてエネルギーで世界を変えようと考えている会社です。太陽光と蓄電器を組み合わせたエネルギーの循環を世界に作りだすために、その蓄電器の役割となる電気自動車を売っているかなり珍しいアプローチをしている会社です。電気ネットワークの制御・分配で社会に貢献しようとしております。電気自動車はもうけが今後なかったとしても違う側面で利益を作り出せることに強みを持っております。

また商品力も大変すばらしいです。電気自動車という概念を定着させたパイオニアであり、かっこよく先進的な車を世に出し続けております。自動運転も電気自動車をより普及させるために所有者の負担を減らす目的で開発しております。またその電気自動車・自動運転に不可欠となる部品・システムは完全自社開発を行っております。テスラのチップ・テスラの電池エネルギーマネージメントはほかの自動車会社にはまねのできない強みとなっております。

さらにその生産力も素晴らしいです。電気自動車で品番点数が少ないこともありますが、さらにプラットフォームを限定することにより1工場で生産できる生産力を最大効率化しております。今までになかった生産方法を取り入れており、電池を骨格として扱い部品点数を劇的に減らす、ギガプレス機でアルミの接合部分を最小限にするなど工夫しております。自動車業界の枠にとらわれないアイディアで革新的な生産工程を作り出せることもテスラの強みとなっております。

トヨタの強み

世界販売台数堂々3年連続1位のトヨタです。

王者らしく全チャンネル展開を行っており、多品種かつカスタマイズ性の高い車をたくさん世に作り出してきております。トヨタの強みは技術力と生産性の高さと生産地域にあります

トヨタはガソリン車・ハイブリッド車・電気自動車・水素エンジン車と4つのバリエーションを持っております。この中でもハイブリッド車と水素エンジン車は世界で初めて商用化に成功し、現時点でも最先端を走っております。世界の潮流は電気自動車になっておりますが、トヨタはその潮流には完全に乗らず、全商品開発に力を入れて最終審判はお客様に仰ぐとのことです。それを続けることができる圧倒的企業体力と幅広い技術力が最大の強みです。電気自動車が世界にはやらなかった場合トヨタは独壇場になるでしょう。

圧倒的生産性の高い工場もトヨタの大きな武器です。トヨタはトヨタ生産方式という世界中の会社がまねをするほどの完成度の高いシステムで工場を運営しております。またその強みを自社のみならず協力会社にも普及しトヨタサプライヤー全体で競争力を高めております。その証明が今回のコロナでも示されており、半導体不足に苦しむライバルを押しのけトヨタは高い生産量をキープしておりました。圧倒的製造コストの圧縮が高い利益率を保っております。今後コモディティ化が進んだとしてもこの強みはどんな商品にも活きてきます。

さらにトヨタほど世界に工場を構えている会社はないと思います。世界のほとんどの地域で自社工場を持ち、各国に根ざした生産を行っております。アメリカで車を一番生産しているのはアメリカの会社ではなくトヨタであるように、国によってはトヨタが自国最大の自動車生産会社ということよくあります。その戦略を行っているためは各国の政治的規制に影響を受けにくくなっており、今後いろいろな規制を受けるうえで有利に働く可能性があります。日本という政治パワーが少ない国ならではの手法ではないでしょうか。


いかがだったでしょうか?

また自動車会社全体の考察を行っている記事もありますのでよろしければ読んでくださるとうれしいです。

ツイッターもやってますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです。またコメントも頂けると幸いです。 @StevenToshiCH

それでは、ありがとうございました。

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