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【1Q22度決算】トヨタ自動車(7203)

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個別株考察

こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH

今回は国内最強企業のトヨタ自動車の決算が出ましたので、そちらを見ながら株価の考察を行いたいと思います。

本日の記事のポイント

・売上はクリア・EPSはミス
・上海ロックダウンなど新たな供給制約に頭を悩ませる
・仕入れ先の負担を一手に引き受ける、価格転換は言及せず


-ちょっぴり自己紹介-

自動車関連会社勤務の30代です。現在アメリカに赴任しております。現地で実際に商品・サービスを触れてみてアメリカ株を勉強していきたいと思っております。

このブログはこんな人に向けて書いております

・株には興味があるけど時間がないサラリーマン投資家
・海外赴任・アメリカ生活にまつわる活きた株の話が好きな投資家
自動車関連銘柄に興味がある変わった投資家

また、ほかの自動車会社の決算や考察も以下で一覧にまとめております。よろしければ見ていただければ幸いです。

トヨタ自動車(7203)

トヨタ自動車とは
・日本最大かつ、世界的にも影響力のある自動車製造会社
・現場力が高く利益率も業界屈指
・HV・ガソリン車・FC社・電動自動車と幅広いラインナップをそろえる王者の戦い方

トヨタは現在転換期にきております。

HV車に強みを持ち上がりゆくガソリン価格と環境意識の高まりに合わせてどんどん販売台数を伸ばしてきました。しかし、環境=電気自動車(BEV)という潮流の変化に伴って、HV技術があと10年程度のつなぎとなってしまったことは大きな痛手です。これからはBEVと自動運転という二つのフィールドで勝ち残れるのかというところが大きなテーマとなります。

BEVには大きな利益は今後でません。現時点では電動自動車が珍しいため単価もかなり高価です。ただし各社技術力に差が出る部分はモーターと電池になります。モーターでは差別化があまりできていないため、今後価格競争になることは必死です。電池は次世代のバッテリーを各自動車会社が開発しているため、そこには差が出てくる可能性もあります。

自動運転は儲けの泉となりうる分野です。自動車を起点として様々なサービスと連携を可能とするためです。ただし、パソコンやスマホのように、中に入るOSがカギを握ります。スマホの流れを見る限り、2~3企業に集約される未来が見えてきます。そこにトヨタが入れるのか?といえば難しいでしょう。日本全体で一致団結しても、欧州・中国・米国と戦う必要があります。今回の転換を各国必死で取りに来ているので、企業の戦いだけでなく政治の戦いとなります。政治の分野で日本はとても弱いです。

そんな苦しい状況にあるトヨタの現在の立ち位置を見てみましょう。

トヨタ自動車は他と比べても、売上・利益率がダントツで高いことがわかります。ただし市場評価としてはテスラに大きく差をつけられております。それは上記で述べた電動化と自動運転にて大きく出遅れているとみられているからです。

実際はトヨタ自動車としてもかなり練度の高い電動化・自動運転が可能と思います。ただし今後覇権をとれるのか?という点において世界はテスラに及ばないと考えているためこの株価の差が現れております。

トヨタの売上と利益の推移を見てみましょう。

凸凹はあるものの、右肩上がりで成長を見せており、利益率もかなり高い水準をキープしていることがわかるかと思います。このままの調子で勝ち続けれるのか、それとも次の波に乗れないのか?岐路にいることは間違いありません。

Steven
Steven

トヨタが元気だと日本が元気だからね、この会社だけは失敗してもらっては困るよね。

決算内容 1Q 2022年度

overhead shot of a pen and notebook on charts
Photo by RODNAE Productions on Pexels.com

それでは今期の決算を確認していきたいと思います。

上海ロックダウンなど、新たな供給制約が重なり、さらに生産を落としてしまったとのことです。ただ個人的にはどのみち半導体のボトルネックがあったと思いますので、トータルの生産量はそこまで変化はなかったのではないかと思います。

さらに仕入先の厳しい事業環境(資材高騰)を当社が一旦受け止めると宣言しております。これはステークホルダーとしては嬉しくない発言ですが、あくまで仕入先と二人三脚でやっていくという姿勢が現れており長期的にはよいのではないかなと考えております。

EPSと売上高の予想と実績です。

売上は予想を上回ったものの、EPSが下回っております。資材高騰に引っ張られているようです。

4半期ごとの売上とEPSの推移です。

生産台数は下がっているものの、売上はコロナ以降しっかりと右肩上がりですね。これは車両単価が伸びているためと思います。自動車の需要がとても高く納車までに6ヶ月から1年以上かかるような状態であるからです。特にハイブリッドを初めてとする車両価格が高い車種ほど納車待ちが発生している状況です。販売店サイドから見れば、価格競争をする必要がない上に、高い車種ほど優先で作っていきます。そのため、車両単価が上がり、車両が落ちても売上が落ちない状況です。

EPSはコロナでもマイナスに沈むことなく、高い数字をキープしております。資材高騰を受けてEPSの伸びが鈍化しそうなところですが、販売需要が好調であれば車両価格に転化も可能です。需要次第といったところですね。

車両についてはこれからなんとか売上を伸ばしていきますとのことです。このまま販売台数が伸びればまさに鬼に金棒となりますね。半導体不足がどこまで解消可能なのか、ここ1年ずっと騙され続けておりますので過信は禁物でしょう。

見通しは売上増加、利益据え置きとなりました。

ただし為替レートの基準を115円→130円と上げてきたので、実質そのコスト分は資材高騰で相殺ということですね。

Steven
Steven

仕入先の価格について受け止めるとしつつも、価格転換をするという明示はどこにもないね。このあたりが愚直な日本企業らしいといえば日本企業らしいね。トヨタはこういった苦境でどんどん強くなる会社なので、テスラとやり方が真逆でおもしろいよ。どっちがいいというわけではもちろんないし、ステークホルダー的には価格を上げてほしいけど・・・

株価確認

株価を2018年より見てみましょう。

今回の決算を受けて、-2%下落しております。といってもそこまで大きなインパクトはありませんね。

電気自動車350万台生産宣言の際に、株価は最高値2400円を突破しましたが、ここ最近は落ち着いております。この供給不足を乗り切った先にはまた一段と上昇があるのではないかなと思っています。

Steven
Steven

株価を見る限り現在はエネルギーをチャージ中だね。リセッションが来たとしてもこれだけ需要が強いなら当分は大丈夫なんじゃないかなと思えるね。

終わりに

いかがだったでしょうか?

ツイッターもやってますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです。毎週月曜日6時AMには経済指標をツイッターでまとめて発信しております。またコメントも頂けると幸いです。 これからもアメリカの現地の声を届けていければと思っております。@StevenToshiCH

それでは、ありがとうございました。

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