こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH
今回はスズキの決算が出ましたので、そちらを見ながら株価と考察をしたいとおもいます。
今日の記事のまとめ
・売上は増加(3.6兆円)したものの、利益(1915億円)は去年より微減
・来年度は売上(3.9兆円)利益(1950億円)と増加予定
ただし利益は過去最高からは程遠い
・中期計画に向けてはかなり順調であるものの、そもそも物足りない計画
-ちょっぴり自己紹介-
自動車関連会社勤務の30代です。アメリカに赴任しております。アメリカ株をさらに勉強するチャンスととらえて前向きに頑張ります。
このブログはこんな人に向けて書いております
・株には興味があるけど時間がないサラリーマン投資家
・自動車関連銘柄に興味がある変わった投資家
また、ほかの自動車会社の決算や考察も以下でまとめております。よろしければ見ていただければ幸いです。
スズキ(7269)
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会社の簡単なまとめ
・日本で売上4位、世界では売上12位
・小さなクルマに振り切っており、特にインドに強みあり
国内4位、世界でも12位ですの自動車会社です。
世界1の中小企業と褒め言葉で呼ばるほど、軽自動車・小型車両などの強みに振り切った経営をしております。アジア地域では根強い人気があり、インドではシェア1位を取っております。小型車両に経営資源を特化することで、ほかの会社とは差別化をしております。
![Steven](https://i0.wp.com/stevensteven.blog/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1748.jpg?w=1256)
日本で軽って言うとあまり響きが良くないかもしれないけど、自動車の本質は人を運ぶことにだからそれに一番特化しているのは実は軽自動車なんだね。特化が功を奏して成功している会社だね。
業績分析
自動車の世界売上は上記の通りとなっており、この中の市場で成長を見せているのは中国とアジア・北米となっております。
そのためどの市場で強いのかというのは一つの大きな指標となる一方で、その国のウェイトが大きすぎるとその国の政策に振り回されるというリスクがあります。特に、EU・北米・中国は自国の自動車産業を守るべく規制を強める傾向があるため、注意が必要です。
スズキが強いインドでの販売台数は世界から見たらかなり少ないですが、今後の成長幅が一番大きな市場でもあります。中国の急落に伴いインドは再び注目を集めているため、潮流に乗れるかもしれない会社でもあります。
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まずは売上ですが、2019年度をピークに頭打ちしております。インドの業績が大きく影響しており、世界経済が目覚ましい成長を遂げている中新興国の調子は芳しくありませんでした。その影響を色濃く受けており、売上が頭打ちしている状態です。
利益も2018年度をピークをつけ、そこからあまり元気がありません。リコール問題による費用がかさんだことや、新興国の伸び悩みがこの頃から始まっており、利益があまり伸ばせておりません。
当然EPSも2017年年度がピークです。
EPS = Earnings Per Share, 1株当たりの利益を表し、年単位で見ることで成長性を見る指標として使われます。
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自己資本比率はかなり高く45%程となっております。ライバルのトヨタ・本田は40%、日産は30%程度であることを考えるとかなり高い数字です。
ただし有利子負債が増えているのが少し気になるところです。
BPSも伸びていっているのはプラスですね。
BPS=Book-value Per Share, 1株当たりの資産を表し、企業の安定性を見る指標として使われます。
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投資に伴うCFが鈍化してきております。利益を出せるようになったとしても自動運転・EV化と変化が激しい自動車業界で投資ができていないという点はかなりマイナスです。
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利益は減って来ているものの、配当はしっかり伸びてきておりますね。配当性向も大した水準ではないので気にする状況でもなさそうです。
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株価は利益の減少をしっかり反映してきておりどちらかといえば下がり気味です。増配もずっとしておりますが、それよりも利益の落ち幅がいただけませんね。研究も積極的でないと考えると少し不安になります。
![Steven](https://i0.wp.com/stevensteven.blog/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1748.jpg?w=1256)
うーん、いろいろな指標が結構不安になる状況だね、特に投資ができてないことがいたすぎるな・・・
直近の決算確認
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ではスズキの決算を細かく見ていきましょう。
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売上は増収となっているものの、利益が減益となってしまいました。
トヨタ・本田・日産が増益となっている中、スズキは踏ん張れておりませんね。
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営業利益が減少した内訳を見てみましょう。
売上・構成変化・為替で大幅にプラスなものの、原材料がかなり高騰しており利益を押し下げております。営業努力のようなインセンティブの抑制がスズキの決算スライドには反映されていないため、もともと値引きに対する価格幅を特に下げていないのでしょうか?
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22年度の予想を見てみましょう。
売上高は大きく増加する予定であるものの、利益はほぼ据え置きを予想しております。
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利益の内訳を見てみましょう。
原材料の高騰がますます利益を押し下げる予定です。
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中期経営計画の進捗も見ていきましょう。
スズキは中期目標として営業利益率5.5%を目指しているとのことです。そもそも目指している利益率はあまり高いところを目指してないですね。四輪販売台数を100万台増やしても、利益率が5.5%では投資妙味があまりない気がします。
![Steven](https://i0.wp.com/stevensteven.blog/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1748.jpg?w=1256)
他の自動車会社を見たあとだとちょっと物足りない決算内容だね。小さいクルマの値上げは難しいってトヨタも言ってたので、スズキは逆風なのかもね。
今後の展望
スズキは小さくて丈夫な車を作ることに長けておりますが、これから来る電動化や自動運転はかなり厳しい状況です。その危機感はあるからこそ、トヨタと連携する予定でいることが過去のやり取りからうっすら伺えます。
ただし、EVでの大事な技術は電池になるため、どこの会社に優位性があるのかはわかりません。誰が勝つのかは開発が終わり車が生産され始めてからしかわかりません。
自動運転においては中国・アメリカではすでにばんばん公道での実験が進められているため、日本の会社では太刀打ちできないのではと思っております。
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時価総額/売上(Market/Revenue)を見てみると、スズキはそこそこ評価されております。ただトヨタから比べるとかなり大きな開きがありますね。(テスラは言わずもがな)
![Steven](https://i0.wp.com/stevensteven.blog/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1748.jpg?w=1256)
スズキは現在の会社としての評価は高いけど、今後の発展という意味においてはあまり期待できない感じかな。
まとめ
今日の記事のまとめ
・売上は増加(3.6兆円)したものの、利益(1915億円)は去年より微減
・来年度は売上(3.9兆円)利益(1950億円)と増加予定
ただし利益は過去最高からは程遠い
・中期計画に向けてはかなり順調であるものの、そもそも物足りない計画
個人的には自動車業界はレッドオーシャンであり、今後はますます規模の戦いになると思っております。ここがちょっと難しいなと思っており、革新的な技術が開発され車が出るまでは様子見なのかなと思います。
いかがだったでしょうか?
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それでは、ありがとうございました。
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