こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH
今回は12月に6銘柄入れ替えが決まったナスダック100を深堀していきたいと思います。
こういった入れ替えが年に1度あるため、ナスダック100は強くあり続けることができます。どんな銘柄がドロップしたのか?採用されたのか?見ていきましょう。
・6銘柄追加、7銘柄脱落
・銘柄入替の基準は基本的には時価総額順
・落ち続ける指数はない、来年は上がるかも?
-ちょっぴり自己紹介-
自動車関連会社勤務の30代です。現在アメリカに赴任しております。現地で実際に商品・サービスを触れてみてアメリカ株を勉強していきたいと思っております。
このブログはこんな人に向けて書いております
・株には興味があるけど時間がないサラリーマン投資家
・海外赴任・アメリカ生活にまつわる活きた株の話が好きな投資家
・自動車関連銘柄に興味がある変わった投資家
また、ほかの自動車会社の決算や考察も以下で一覧にまとめております。よろしければ見ていただければ幸いです。
どんな銘柄が入れ替えとなったのか?
それでは早速今回入れ替えとなった銘柄を見ていきましょう!
今回は6銘柄入場、7銘柄除外となりました。
なかなか今の状況を表した結果となったのではないでしょうか?今年強かったエネルギー関連の会社が二つ組み入れられているのは、エネルギー高をものがっておりますね。中国2社が時価総額が高いながらも外されているのは中国への規制が原因ですね。またコロナ以降伸びると思っていた電子サイン会社も思ったほど伸びず除外となっております。
期待で上がっただけの会社は実績が伴わなければふるい落とされる、残酷ですが強い指数を作ってくれる源泉ですね。
今回組み入れられた6つの会社をもう少し詳しく解説します。
コスターグループ(CSGP: CoStar Group, Inc)
コスターグループはワシントンDCを拠点とする情報分析・マーケティング会社です。
特に不動産分野へのマーケティングに強いです。Apartments.comやLoopNetなど、日本でいうところのSUUMOみたいな会社に情報提供をしております。売上高・利益のグラフも素晴らしく、今後ますます伸びることが期待できますね。
ただ今年の途中から利上げの影響で金利が大きく上がってしまったため、不動産業界全体は元気がありません。これからも逆風の中での戦いとなることは注意が必要です。
グローバルファウンドリーズ(GFS: GlobalFoundries, Inc)
グローバルファウンドリーズはニューヨーク州を拠点とする半導体受託製造会社です。
AMDの製造部門がスピンアウトした形で設立され、2021年のIPOまでUAEの会社に保有されていました。世界では3位の規模を誇ります。(TSMC1位、サムソン2位)
半導体製造は現在のIT化に最も必要な部品となっており、その重要度の高さから「産業の米」と呼ばれております。TSMC有する台湾は現在政治的緊張化にあることと、最先端チップの製造は軍事にも大きく影響があることなどから米国回帰が望まれております。アメリカでの製造を可能にするグローバルファウンドリーズの重要度はこれからもさらに高まることが予想できますね。
ただ売上・利益は必ずしも右肩あがりというわけではありませんね。投資の際は、今後の成長期待として買うのか、実績をみてから買っていくのか、慎重な判断が求められるかと思います。
ベイカーヒュー(BKR: Baker Hughes Company)
ベイカーヒューはヒューストンを拠点とする世界最大の油田技術会社の一つとなります。
石油産出に必要な油田切削、地表評価などから、生産・生成・貯蔵など機械の生産・販売を行っております。
去年は経済の急回復のちにウクライナ戦争に伴って石油価格が大幅に上昇しました。石油会社はその恩恵を受けて大きく業績を伸ばしております。ただ石油を実際に掘っているわけではないベイカーヒューへの恩賜は直接的ではありません。
石油価格が現状高止まりすることを予想するのであれば、採算がもともと合わなかった地域での切削が開始されます。この未来を今後かけるのであれば恩賜を受けやすい会社となるでしょう。シェール革命の際に投資をしすぎた石油会社は慎重な姿勢ではあります。
ダイアモンドバックエナジー (FANG: Diamondback Energy, Inc)
ダイアモンドバックエナジーはテキサス州を拠点とするエネルギー会社です。
保有推定埋蔵量の50%は石油で、25%が天然ガス、25%が天然ガスコンデンセートとなっております。すべてテキサス州のパーミアン盆地に分布しており、近郊のエネルギー会社を次々と買収することで大きくなっている会社です。
ベイカーヒュー同様、昨今のエネルギー需要の高まりから恩賜を受けた会社となります。ガソリン価格、天然ガス価格が上昇すればその分が丸々利益となりますので今年はとにかく調子が良かったです。
ただ今後ずっと調子がいいのか?というとそういうわけでもありません。やはり資源価格が一番のリスク要因となります。買収を繰り替えす会社なので規模は大きくなるかもしれませんが、一本調子で伸び続けると考えるのは難しいでしょう。
ワーナーブラザーズディスカバリー (WBD: Warner Bros. Discovery, Inc)
ワーナーブラザーズディスカバリーはニューヨークを拠点とするマスメディアコングロマリット会社です。
主力はもちろんワーナーブラザーズが制作する映画です。それ以外にもコミック政策を行うDCエンターテイメント、ケーブルテレビなどで放送するHBO、ニュース報道を行うCNNなどがあります。さらに2022年4月よりディスカバリー社とも合併し、ディスカバリーチャンネルやアニマルプラネットなどの放送チャンネルも獲得しました。
売上はずっと右肩上がりで上がっているものの、利益率はどちらかというと下降線をたどっております。主力の映画製作は絶好調であるものの、そのほかであまり収益が出せてないということですね。映画とシナジーが出せそうもないところがちょっと弱みですかね。
リビアン (RIVN: Rivian Automotive, Inc)
リビアンはカリフォルニアに拠点を置く電動自動車会社です。
第二のテスラとの呼び声が高く、SUVやピックアップトラックの開発を行っております。またアマゾンと提携したことによってアマゾン向けにバンの生産も行うことが決まっております。
生産はまだまだ軌道に乗っておらず赤字が膨らみ続けている状況ですね。ただテスラのような先駆者が成功していることもあり、黒字化する前から株価はかなり高くなっております。テスラはEVだけでなく、自動運転技術やその大胆な生産方法など自動車業界の常識を打ち破ってきました。リビアンはフォードの出資を受けている関係もありフォード流の生産を受け継いでしまうのでは?と心配になってしまいます。正直吉と出るか凶と出るか判断がとても難しい会社といえるでしょう。
新しく加わった6社をざっと見てきたけど、いろんな会社があるんだね。こういったいろんな業態の会社がどんどん新陳代謝されていくことがナスダック100の強みだよ。
ナスダック100指数の組み入れ基準
ナスダック100指数はどのように選ばれているのかを解説したいと思います。
NASDAQ100指数はNASDAQ銘柄のうち、金融・REIT以外の銘柄から以下の基準で選ばれます
①ナスダック上場銘柄のうち時価総額トップ75銘柄がまずは選ばれます
②前回の選定の際にNASDAQ100に組み入れられていた銘柄で、時価総額100番以内にまた入っているものも自動的に選ばれます
①と②で100銘柄埋まらなかった場合以下の選定基準で選んでいきます
③前回の選定の際にNASDAQ100に組み入れられており、さらに時価総額が125番以内に入っているものから高い順に選ばれます
④まだ100銘柄埋まってなかった場合、前回選定されていない銘柄の中から時価総額100番以内のものを高い順に埋めていきます。
基本的には時価総額のみで決定されていますので、投資家から高い評価を得られている銘柄が自動的に選定されます。
S&P500はこれに連続黒字などほかの要素もありますが、NASDAQ100は基本的に時価総額勝負です。そういった基準であるため、まだまだ利益は出せていないけど今後のいびそうなグロース株が多く取り入れられる可能性がある点が特徴となっております。
また中国2企業のバイドゥとネットイースは、政治的な理由での撤退とのことです。
成長性が見込めそうな会社も早々から指数に取り込めることがナスダック100の魅力だね。2022年はかなり苦戦したけど、来年は上がるといいね!
終わりに
いかがだったでしょうか?
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それでは、ありがとうございました。
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