今回は、注目度の高い「NASDAQ100指数」に投資できる国内上場ETFについて深堀りします。NASDAQ100は、アメリカ市場を代表する革新的企業群を集約した指数であり、成長株中心のダイナミックな値動きが投資家を惹きつけています。
いざ国内でNASDAQ100に投資しようとすると、複数のETFが存在し、「どれを選べばいいの?」という疑問が浮かぶかもしれません。
そこで今回は、国内で投資可能な代表的な3つのNASDAQ100連動ETF
- 野村NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信(1545)
- MAXIS ナスダック100上場投信(2631)
- iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし)(2840)
を比較します。結論から言うと、手数料的には大差がなく、そのうえで資産規模が大きく実績豊富な1545が現状最も安心感があると言えるでしょう。

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※2025年11月05日更新
今日の記事のまとめ
- 最安コスト=2840/2841(いずれも0.11%)
- 流動性/歴史=1545(先行組)
- 円高リスクを減らしたい=ヘッジ有(2841/2569)
- 短期トレード=レバ/インバース(2869/2842)※長期は非推奨
章1:NASDAQ100とは(インデックスの正体)

NASDAQ-100は、ナスダック上場の非金融・時価総額上位100社で構成される指数(多くの国内ETFは配当込み(TR)を参照)。GAFAM+NVIDIAに代表される大型グロース集中が特性で、情報技術、コミュニケーションサービス、一般消費財がコア。金融は除外されます。
- 構成のポイント:
- 年1回の定期入替+四半期のウェイト見直しで“勝ち組”が残りやすい
- 時価総額加重ゆえに上位銘柄の影響が大きく、テーマへの賭けになりやすい
- S&P500よりハイボラだが、長期では利益成長が指数ルールに反映されやすい
- 主要銘柄例:NVIDIA / Apple / Microsoft / Amazon / Meta / Alphabet / Broadcom / Costco など

“100”って、毎年入れ替わる?

定員100名の選抜クラス。テスト(決算)で落ちると交代する感じだね。

章2:対象ETF(主要4本・ヘッジ別)
日本市場にはNASDAQ100連動ETFが複数上場していますが、代表的な3つとして以下を比較します。
| 銘柄/コード | 為替ヘッジ | 信託報酬(税込) | 分配頻度(決算日) | 上場日 | 純資産(億円・基準日) | 管理会社 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし) 1545 | 無 | 0.22% | 年1回(8/10) | 2010/08/16 | 840.4(2025/09/30) | 野村AM | 公式 |
| MAXIS ナスダック100上場投信 2631 | 無 | 0.22% | 年2回(6/8・12/8) | 2021/02/25 | 324.9(2025/11/04) | 三菱UFJAM | 公式 |
| iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし) 2840 | 無 | 0.11% | 年2回(3/10・9/10) | 2022/02/02 | 88.5(2025/11/05) | 大和AM | 公式 |
| iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジあり) 2841 | 有 | 0.11% | 年2回(3/10・9/10) | 2022/02/02 | 203.6(2025/11/05) | 大和AM | 公式 |
1545が先行してリリースされ、その後2631、2840が登場しました。
銘柄ごとの“ひとこと”レビュー
- 1545:国内NASDAQ100の先発組。売買代金・板の厚さが魅力。年1分配なので再投資は自己運用が前提。
- 2631:MAXISの安定運用。年2分配でキャッシュフロー調整がしやすい。コストは0.22%と標準。
- 2840:最安コスト0.11%の本命。ヘッジなしで米ドルの上昇益も取りにいく長期派に合う。
- 2841:ヘッジ有×0.11%。円高ショックのストレスを軽減したい人に。ヘッジコストは環境次第で発生。
章3:コストと分配(ここが一番変わった)
要点:2010年代〜22年頃の“0.2%台が当たり前”から、24年以降は0.11%(2840/2841)が登場し価格破壊。分配は年1回=1545、年2回=2631/2840/2841と覚えると楽。
クイック表
| コード | ヘッジ | 信託報酬 | 分配 | 使い分けメモ |
| 2840 | 無 | 0.11% | 年2回(3/10・9/10) | 最安×長期/外貨エクスポージャ込み |
| 2841 | 有 | 0.11% | 年2回(3/10・9/10) | 最安×ヘッジ/円高耐性を上げたい |
| 1545 | 無 | 0.22% | 年1回(8/10) | 板厚め/再投資は自己運用(DRIPなし) |
| 2631 | 無 | 0.22% | 年2回(6/8・12/8) | 定番×年2分配で調整しやすい |
運用の所感:積立派は0.11%組が基本線。分配頻度はキャッシュ管理のしやすさに直結。
章4:為替ヘッジの使い分け
結論:
- 円高時の口座残高の凹みを抑えたい→ 2841(ヘッジ有)
- ドル高メリットも取りにいく長期→ 2840/1545/2631(ヘッジ無)
判断フロー(簡易)
- 生活・将来の支出通貨が円中心? → ヘッジ有の比率を高める
- 海外収入や外貨資産がある? → ヘッジ無で通貨分散
- 迷ったら…2840:無を土台に、円高が怖い局面だけ2841:有をサテライトで足す
ヘッジコストは円⇄ドル金利差次第で上振れも。手数料0.11%の低さで相殺できるかは局面次第。
章5:QQQとの比較(国内ETFも“コスト勝ち”が出現)
QQQの経費率は0.20%(概ね横ばい)。一方、国内ETFは**2840/2841=0.11%まで低下。“コストだけなら国内が有利”**という状況が定着しました。
| 観点 | 国内NASDAQ100 ETF(例:2840/2841) | 米国QQQ |
| 経費率 | 0.11%(最安クラス) | 0.20% |
| 売買 | 円建て/国内時間 | 米ドル建て/米国時間 |
| 税務 | 二重課税調整あり=源泉で調整→申告手間が軽い | 外国税額控除の検討が必要(人次第) |
| 流動性 | 銘柄差あり(1545は厚い) | 圧倒的(売買代金・AUM) |
どっちに向く?
- 手間を減らしたい・家計管理を円で完結 → 国内ETF
- 圧倒的な流動性を重視/米国ブローカー中心 → QQQ

パパ、税金はどっちが楽?

国内ETF。二重課税調整が自動で効くのがありがたい。
運用の“手間”を減らしたい家庭は国内ETFが総合的にラク。
章6:まとめ(用途別の“指名手配”)
- 手数料最小化:2840(無)/2841(有)
- 円高リスクを抑えたい:2841(ヘッジ有)
- 売買しやすさ重視:1545(板厚め・歴史長い)
- シリーズ/設計のバランス:2631(年2分配で調整しやすい)
運用の型(例)
- 積立メイン:2840を毎月/ボーナス時は一部を2841に振り分けて円高耐性を加える
- 一括投資が怖い:時間分散(ドルコスト)+ヘッジ比率を相場で微調整
- 取り崩し期の人:年2分配の2631/2840/2841でキャッシュフローを作る
透明性メモ:最もお得な窓口(証券会社/公式)での購入でOK。本記事のリンク経由にこだわりはありません。読者のベストを優先で!
NASDAQ100は、世界の成長エンジンへの入口となる魅力的な投資対象ですが、選択肢が多いと悩みも増えます。今回の比較で、どのETFも手数料がほぼ同一で、1545が資産規模で一歩リードしていることがわかりました。
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それでは、お読みいただきありがとうございました。


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