こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH
現在アメリカに赴任している30代の会社員で、普段は自動車関連の仕事に従事しています。これまでにアメリカ国内での出張や旅行を通じていろいろ行きましたが、その中でもインディー500は特別な存在です。今回は、私が実際に体験したインディー500の魅力と、その観戦を最大限に楽しむための攻略法をお伝えします。
最終アップデート:6/23/2024
中西部最大のイベントとも言ってもいいインディー500、意外と簡単にいけるのが魅力でもあります。
インディー500の歴史と基本情報
インディー500の歴史
インディー500の起源と成り立ち: インディー500(Indianapolis 500)は、1911年にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで初めて開催されました。このレースはアメリカで最も歴史があり、世界的にも有名なモータースポーツイベントの一つです。(モナコGP、ルマン24時間レースと並んで3大レースと言われています)インディー500は、毎年5月の最終月曜日に行われる「メモリアルデー」ウィークエンドに開催され、レース距離は500マイル(約805キロメートル)です。初代優勝者はレイ・ハルーンで、彼は革新的なバックミラーを使用して勝利を収めました。
過去の名勝負と伝説的なドライバー: インディー500は、その長い歴史の中で数多くの名勝負と伝説的なドライバーを生み出してきました。例えば、A.J.フォイト、アール・アンサー、リック・メアーズはそれぞれ4回の優勝を果たしています。また、ダン・ガーニー、マリオ・アンドレッティ、エマーソン・フィッティパルディなど、世界的に知られるドライバーもこのレースで活躍しました。特にアンドレッティは、1969年の優勝以降も数々のドラマを生み、彼の名は今も語り継がれています。佐藤琢磨も2度優勝を飾っております。
インディーカーについての知識
インディーカーの特徴と技術的な側面: インディーカーは、高速での耐久レースに適した特別な設計がされています。これらの車両はオープンホイールデザインで、エンジンはターボチャージャー付きの2.2リットルV6エンジンを搭載しています。最高速度は370キロメートル以上に達し、エアロダイナミクスとダウンフォースの調整が非常に重要です。また、インディーカーは舗装路面でのグリップと耐久性を考慮して設計されており、長時間の高負荷走行にも耐える能力があります。
他のレースシリーズとの違い: インディーカーと他のレースシリーズ、特にF1との違いは、その技術的特性と競技形式にあります。F1カーは一般的により複雑で高性能なエアロダイナミクスを持ち、レースは主にロードコースで行われます。一方、インディーカーはオーバルコースでのレースが中心であり、そのための特別な設計が施されています。また、インディーカーはエンジン供給が統一されているのに対し、F1では各チームが独自のエンジンを使用します。これにより、インディーカーはより均等な競技環境を提供し、ドライバーの技量が勝敗を左右する大きな要因となっています。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイのコース紹介
コースの長さ、形状、特徴
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)は、全長2.5マイル(約4.02キロメートル)の長方形オーバルコースで、4つの90度のターンを持つ非常に特徴的なサーキットです。コースの設計により、高速での走行と精密なターン操作が求められ、ドライバーには高い技術が要求されます。長いストレートセクションは、最高速度を競う場面として、90度のコーナーは絶妙なハンドリングを要するポイントとして知られています。
各ターンのポイントとレース戦略
IMSの各ターンは、それぞれ異なる挑戦を提供します。特に重要なのはターン1とターン3で、スピードとライン取りがレース全体のパフォーマンスに大きな影響を与えます。ターン2とターン4は、バックストレッチに入る前の加速が決定的であり、集中力と精確な技術が必要です。ドラフティング(風の影響を利用してスピードを保つ技術)が重要で、ターン出口でのスピード維持が戦略の鍵となります。
おすすめの観戦席
フロントストレッチ: フロントストレッチはスタート前のイベント(国歌斉唱やレーサーの紹介、フィニッシュ後の式典など)を見られる最高の場所です。スタート直後の激しいバトルやフィニッシュラインを間近で見ることができ、ピットストップの様子も楽しめます。フロントストレッチの観戦席は一番高価で、通常は200ドルを超える価格設定となっています。ここまできたらPaddockを狙いたいところで、前の列の席がおすすめですが、初めてチケットを購入する人は基本的に売り切れのはずです。
ターン1: ターン1はリスタートが頻繁に起こった後の最初の競争をする場所で、順位の入れ替えが頻発するため観戦の醍醐味を味わえます。オーバーテイクやクラッシュの迫力を間近で体験できます。このエリアの観戦席は150ドルから200ドルの価格帯です。できればEスタンドのS.W.Vista付近の後ろのほうの席が良いです。真正面から突っ込んでくる車を首を動かさずに見れるので、無理に立ったりする必要がなくいい角度で見れるはずです。小さな子供がいると抱っこをしたりする必要もなく観戦ができるのも大きなポイントです。
ターン3: ターン3はバックストレッチのロングストレート後でオーバーテイクが発生しやすいですが、混戦にはなりにくいためクラッシュは少な目です。ターン3の席は比較的安価で、初心者には良い選択肢です。ターン1と同じく、100ドルから150ドルの価格帯となっています。N.E.VistaのNorthよりかつ後ろの席がおすすめです。ターン1同様に真正面から突っ込んでくる車を首を動かさずに見れるので、無理に立ったりする必要がなくいい角度で見れるはずです。小さな子供がいると抱っこをしたりする必要もなく観戦ができるのも大きなポイントです。
インフィールドエリア: インフィールドエリアはキャンプ道具やBBQを持ち込んでレースを楽しむスタイルが特徴です。このエリアは玄人向けで、家族連れや友人と一緒に楽しい時間を過ごすのに最適です。ただし、インフィールドエリアの席は地面と同じ高さのため視界が限られることが多く、基本的にはあまり見えない点に注意が必要です。価格は50ドル程度と一番安価です。インフィールドエリアのチケットには席がありませんので、ピンクの部分であれば好きに席をとることができます。ゆえに、朝6時から空いている当日は席取り合戦となります。キャンプしながら前日に現地入りしている猛者たちと戦うことになりますので、基本的に初心者の方はやめておいたほうが良いでしょう。ただ、とにかく安く雰囲気を見に行きたいという方はこのチケットを取るのもおすすめです。子供は無料です。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイは、その壮大なスケールと緻密に計算された設計により、観戦者にとって多くの楽しみを提供します。次は、当日の混雑具合やスムーズな移動のための攻略法について詳しく見ていきましょう。
観戦当日の過ごし方
混雑具合と到着時間
車で行く場合の最適な到着時間 インディー500のレースは12時40分にスタートしますが、イベントはその1時間前の11時半から始まります。観戦を十分楽しむためには、このイベント開始前に会場に到着することが理想的です。会場は朝6時から開いており、私の経験では、会場から1時間程度離れた場所から出発し、9時に到着する予定で出発しましたが、実際に到着したのは10時になりました。そのため、余裕を持って行動し、朝早く出発することをお勧めします。
出発時の混雑と所要時間 レース終了後は非常に混雑します。特に、フロントストレッチ以外の観客が一斉に帰り始めるため、駐車場を出るのに2時間、市内を出るのにさらに1時間かかりました。この混雑を避けるために、レースが終わる前に少し早めに退出するか、割り切って混雑を受け入れる心構えが必要です。
裏技:近隣住民の駐車場を利用 正規の駐車場ではなく、近隣住民が提供する駐車場を利用するのも一つの手です。多くの家庭が20〜30ドルで駐車スペースを提供しています。特に、会場から30分以上歩く場所に駐車することで、帰りの混雑を避け、スムーズに市外へ出ることができます。
交通手段と駐車場
車で行く場合の駐車場情報と料金 公式駐車場の料金は一般的に20ドルから50ドル程度です。スタジアムに近い駐車場は高額になりますが、早朝に到着することで駐車スペースを確保しやすくなります。オンラインで事前に駐車券を購入することをお勧めします。ロット1Cの一番奥に止めることになりましたが、それでも歩いて20分程度でした。
公共交通機関やシャトルバスの利用 公共交通機関を利用する場合、市内からIMSまでのバスサービスが提供されています。特別シャトルバスも運行されており、料金は往復で10ドルから20ドル程度です。主要なホテルや市内中心部から出発するため、事前にスケジュールを確認し、チケットを購入しておくと便利です。
費用と宿泊
観戦にかかる費用
チケット代、駐車料金、飲食費用などの総費用 インディー500の観戦にかかる費用はさまざまです。以下に主要な項目ごとの費用の目安を示します:
- チケット代:観戦席によって価格は異なります。フロントストレッチは200ドル以上、ターン1〜4は100〜200ドル、インフィールドエリアは50ドル程度です。
- 駐車料金:公式駐車場は20〜50ドルですが、近隣住民の駐車スペースは20〜30ドル程度で利用できます。
- 飲食費用:他のモータースポーツイベントに比べて飲食代は良心的です。ビールが10ドル前後、軽食が5〜15ドル程度です。飲み物の持ち込みは中くらいのバッグまで可能なので、水とジュースぐらいは持参するのがおすすめです。
コストを抑えるためのヒント
- 早期予約:チケットや駐車場を早めに予約することで、割引を受けられることがあります。前年の参加者向けの早期予約、半年〜3か月前、2か月前、1か月前と段階的に価格が上昇するため、早めの予約が得策です。
- 飲食物の持ち込み:会場内の飲食物は比較的安いですが、飲み物は持参するとさらに節約できます。センターストレッチ以外の観覧席は基本的に屋根がなく日差しを3時間以上浴びることになりますので、水は人数分×2本ぐらいは持ってきたほうがいいでしょう。
- 駐車場所の選択:公式駐車場ではなく、近隣住民が提供する駐車スペースを利用すると安く済みます。遠くに駐車することで、帰りの混雑を避けることも可能です。
宿泊施設の選び方
インディアナポリス市内のおすすめホテル インディアナポリス市内の宿泊施設は価格が高騰するため、以下の点に注意して選びましょう:
- ダウンタウン:1泊500ドル以上が一般的です。駐車場代はここからさらに50ドル近くかかります。ダウンタウンに宿泊すると、公共交通機関での現地入りができるため、便利です。また前日にはダウンタウンでパレードをやっていたりとかなり盛り上がっているので、レース以外にも楽しめるのが良いポイントです。もちろん混んではいます。
- 市内周辺:インディアナポリスをぐるりと回る高速近辺のホテルは1泊400ドル以上です。市内のホテルも便利ですが、価格がダウンタウンと変わらず高い上にあまりメリットは感じられないのがです。
- 近郊の宿泊施設:1時間離れた隣町で200ドル前後、2時間離れれば通常価格で宿泊できます。
早めの予約の重要性とベストタイミング インディー500は非常に人気のあるイベントであり、宿泊施設はすぐに埋まってしまいます。早めに予約をすることで幾分か価格を押させることが可能です。ただ、直前に予約しても人気ホテル以外は埋まることはないと思います。
持ち物リスト
必要な持ち物と便利なアイテム インディー500観戦を最大限に楽しむためには、以下のアイテムを持参すると便利です:
- チケット:電子チケットが主流ですが、事前にダウンロードしておくか、郵送オプションを利用しましょう。
- 飲み物:会場内での水分補給は重要です。中くらいのバッグまでなら持ち込み可能なため、水やジュースを持参しましょう。
- 帽子と日焼け止め:屋外での観戦となるため、日差し対策は必須です。
- 双眼鏡:イベントやクラッシュの際に役立ちます。車は早すぎて追えません。
- 軽食:会場内の飲食物は良心的な価格ですが、好きなものを持参しても良いでしょう。
- 携帯電話と充電器:連絡や写真撮影に必要です。ただし、観戦中は電波が弱くなることがあるため、重要な情報は事前に確認しておくことをお勧めします。
- 耳栓:モータースポーツはかなり大きな音が出るため、耳栓(またはノイズキャンセリングイヤホンやヘッドフォン)を持っていると良いです。
持ち込み禁止物の確認
- 大型クーラー:持ち込み可能なバッグのサイズには制限があります。
これらの注意点を守りながら、インディー500を最大限に楽しんでください。素晴らしいレース観戦体験をお過ごしください。
まとめ
インディー500は、モータースポーツの中でも非常に有名なレースであり、多くのファンにとって夢のイベントです。しかし、その魅力は単に有名だからというだけでなく、だれでも行きやすいという点にあります。以下に、観戦の際に押さえておきたい重要な観点をまとめました。
事前準備と知識: インディー500の歴史やインディーカーについての基礎知識を持っていると、レースの魅力をより深く楽しむことができます。また、インディアナポリス・モーター・スピードウェイのコースやおすすめの観戦席についても事前にリサーチしておくと良いでしょう。フロントストレッチやターン1、ターン3の観戦席はそれぞれ異なる魅力があり、自分の好みに合った席を選ぶことで観戦体験が向上します。
観戦当日の過ごし方: レース当日は、混雑を避けるために早めの到着が推奨されます。特に車で行く場合は、駐車場の場所や出発時の混雑を考慮し、柔軟な計画を立てることが重要です。近隣住民の駐車場を利用することで、帰りの混雑を避けることも一つの方法です。
費用と宿泊: 観戦にかかる費用は、チケット代、駐車料金、飲食費用などが含まれます。コストを抑えるためには、飲み物を持参し、現地での飲食は必要最低限に抑えると良いでしょう。また、宿泊施設はインディアナポリス市内が便利ですが、費用を抑えたい場合は、少し離れた場所のホテルを利用するのも一つの手です。
その他の注意点: 持ち物リストを確認し、必要なアイテムを忘れずに持参しましょう。特に耳栓は、レースの大音量から耳を保護するために重要です。また、大型のクーラーは持ち込み禁止となっているため注意が必要です。
インディー500は、事前にしっかりと準備をしておけば、誰でも楽しむことができるイベントです。あまり考えすぎずに、レースの迫力と興奮を存分に味わってください。素晴らしい観戦体験をお祈りしています。
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