仕事やプライベートで海外へ行くたび、マリオット系列のホテルを利用することが多くなりました。その際いつも悩ましいのが、同じマリオットグループでも「セレクト系」と呼ばれるブランド群から、どのホテルを選べばいいのかという点です。
アメリカで宿泊する場合、私がよく利用するのはマリオットのセレクト系、つまりフェアフィールド、コートヤード、フォーポイント、スプリングヒルあたりです。これらに加え、マリオット以外でもホリデー・インやハンプトンインといった選択肢もありますが、マリオット系で揃えるとポイントプログラムを一本化できるため、ステータス獲得やポイント活用がしやすいのが魅力です。
しかし、大都市や地方都市問わず、こうしたブランドはほぼ同じような価格帯で並んでおり、それぞれ微妙なコンセプトやサービスの違いを理解しないと、どれを選べばよいか判断に迷ってしまいます。
そこで本記事では、マリオットのセレクト系ブランドであるコートヤード、フォーポイント、スプリングヒル、フェアフィールドに焦点を当て、それぞれの特徴や違いを整理してみました。

こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH
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・各セレクトブランドには、それぞれ異なるテーマやコンセプトがある
・価格帯は概ね横並びだが、細かな要素で差がつく
・おすすめの使い方:
フォーポイント:リーズナブルな価格重視
コートヤード:少し質感のある滞在を求めるビジネス客向け
スプリングヒル:家族旅行やゆったり滞在向け
フェアフィールド:シンプルかつ無料朝食付きでビジネス利用に最適
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マリオット系ホテルとは

マリオットは世界最大級のホテルチェーンで、全世界に8,000を超えるホテルを展開しています。アメリカ発祥で、ビジネス・レジャー問わず幅広い層から利用されています。
有名なところでは、リッツカールトンやJWマリオットなどの高級ラインもあれば、ビジネス・観光の拠点として使いやすいコートヤードやフェアフィールドなども多数あり、ブランドごとにサービスや価格帯が異なります。
さらに、スターウッドグループを統合したことでシェラトンやウェスティンなどのブランドも傘下に収め、選択肢の幅は一層拡大。最近ではMGMグループとの提携によってカジノリゾートも利用可能となり、特にラスベガスではマリオットポイントを活用したリーズナブルな宿泊がより身近になっています。

今回は、そんなマリオットの多彩なブランドの中から、比較的手頃な価格帯でビジネスやカジュアルな旅行にぴったりな「セレクト系」—コートヤード、フォーポイント、スプリングヒル、フェアフィールド—に注目してみましょう。
これらの中から、各ブランドに実際の差異があると思われる項目をもとに、以下の表にまとめました。
差別化項目 | コートヤード・バイ・マリオット | フォーポイント・バイ・シェラトン | スプリングヒル・スイート | フェアフィールド・バイ・マリオット |
---|---|---|---|---|
客室の広さ・レイアウト | 中~広いスタンダードルーム。洗練されたデザイン | シンプルでややコンパクト | 全室スイートで広々、レイアウトに工夫(リビング+寝室分離) | シンプルなスタンダードルーム |
朝食サービス | 基本有料(場合によりオプションあり) | 有料が基本 | 無料朝食が充実、ファミリー向けのメニューも | 無料朝食付き |
ダイニング・レストラン | オンサイトレストラン・カフェが併設。 | シンプルなダイニング | 基本はない | 基本はない |
ビジネス施設の充実度 | 充実したビジネスセンター・会議室あり。 | 簡易なビジネスセンターのみ。 | 簡易なビジネスセンターのみ。 | 簡易なビジネスセンターのみ。 |
共用施設の充実度 | ジム、プール、ラウンジ、屋外中庭など設備充実。 | 共用スペースはシンプル。 | 広いフィットネス、プール、共用ラウンジが特徴。 | 共用スペースはシンプル。 |
内装デザイン・雰囲気 | 洗練され落ち着いたモダンな内装。 | シンプルで実用的、時に古さを感じる。 | 明るくカジュアル、ファミリー向けの温かみ。 | シンプルで機能重視、飾り気控えめ。 |
家族向け設備 | 一部ファミリー対応(部屋の広さなど)。 | 家族向けの設備はあまり重視しない。 | キッチン付き、広いリビングなど家族向け設備が豊富。 | 基本的な設備で家族向けとは言い難い。 |
その他付加価値 | ブランドの信頼性・ポイント活用が強み。 | コストパフォーマンスに優れるシンプルな体験。 | 快適な広さとファミリー向けのサービスが際立つ。 | 効率的な運営と無料朝食の価値。 |
コートヤード(Courtyard by Marriott)

コンセプト:「前に進むためのすべてがここにある」
1983年創業のコートヤードは、世界中に1,200以上のホテルを展開しています。ビジネスパーソン向けのブランドとしてスタートしましたが、近年は観光地やリゾートエリアへの進出も増え、ビジネス・レジャー両面で使いやすい存在になっています。
朝食は基本的に有料で、併設のレストランやスターバックスで食事が可能。ビジネスセンターやフィットネス、プールなど、設備は充実しています。中庭を備えたホテルが多く、ホッと一息つける屋外空間があるのも特徴です。
個人的印象:
コートヤードは少し上質なビジネスホテルという感じ。無料朝食はないので、家族旅行ではコスパ面で不利かもしれませんが、ビジネス利用なら快適な滞在が望めます。
フォーポイント(Four Point by Sheraton)

コンセプト:「くつろぎのあるステイを」
1997年に誕生したフォーポイントは約450店舗を展開し、主にビジネス客向け。小規模なコンベンションやセミナーが開ける会議室があるほか、モダンな共用スペースやバーが併設されたホテルも多いです。
朝食は原則有料で、客室はコンパクト。比較的リーズナブルな価格設定が特徴で、もともとシェラトン系ブランドだったこともあり、店舗によってはリノベーションが追いつかず、やや古い印象のホテルも残っています。
個人的印象:
フォーポイントは価格重視で、ちょっとお得感を求める人に向いています。最新設備はコートヤードに及ばないこともありますが、コスパを考えると十分満足できるでしょう。
スプリングヒル(SpringHill Suites by Marriott)

コンセプト:「普通じゃない宿泊体験を、少しの余裕とともに」
1997年誕生、約450店舗を持つスプリングヒルは、ファミリーやグループ利用を想定した広めの客室が最大の特徴。キッチンやソファが備わったスイートタイプの部屋が多く、リビングとベッドエリアを仕切って使えるため、家族連れにぴったりです。
朝食は無料提供が基本で、共用スペースやフィットネス、プールなど設備も充実。元々フェアフィールドをリノベーションしてスプリングヒルにするケースも多く、よりファミリー向けに特化した設計となっています。
個人的印象:
スプリングヒルは家族での長期滞在に最適。広々とした部屋と無料朝食は、家族旅行のコストパフォーマンスを高めてくれます。
フェアフィールド(Fairfield by Marriott)

コンセプト:「シンプルな美しさと機能性」
1987年誕生、世界で1,100以上展開するフェアフィールドは、ビジネス利用者を主対象にしたシンプル&機能的なホテル。無料朝食が標準で付くため、出張者にはうれしいポイント。客室は必要最低限の設備に絞られ、アメニティや共用スペースも実用的で無駄がありません。
個人的印象:
フェアフィールドは「無料朝食付きのビジネスホテル」という感じ。価格も手頃で、余分なものはいらないけれど、快適に過ごせる環境が欲しいビジネス客には理想的です。

全部同じかと思ったけど、やっぱりそれぞれコンセプトがあるんだね。部屋の造りは似ていることが多いけど、ロビーや外観は微妙に違うかも。
価格帯の違い

コンセプトに続き、次は価格の違いを見てみましょう。
ただし、ホテルの建設時期、リノベーションの有無、立地条件などにより、価格は大きく変動します。そこで、ホテルが密集している特定の地域で複数のデータを取得し、平均値を計算してみました。
場所 | フォーポイント | フェアフィールド | コートヤード | スプリングヒル | シェラトン | ウェスティン | マリオット |
シカゴ (空港近郊) | ¥20,520 | ¥19,440 | ¥21,195 | ¥23,355 | ¥23,625 | ¥24,165 | ¥23,895 |
デトロイト (空港近郊) | ¥18,636 | ¥21,347 | ¥21,199 | ¥21,481 | ¥26,197 | ¥31,889 | ¥23,433 |
ニューヨーク (タイムズ・スクエア近郊) | ¥28,215 | ¥28,620 | ¥25,920 | ¥28,080 | ¥39,555 | ¥39,420 | ¥61,290 |
ロサンゼルス (空港近郊) | ¥25,679 | ¥30,831 | ¥31,147 | ¥33,079 | ¥30,191 | ¥31,882 | ¥37,311 |
オーランド (ディズニーワールド) | ¥22,949 | ¥19,913 | ¥19,912 | ¥25,059 | ¥32,500 | ¥33,846 | ¥49,948 |
平均 | ¥23,200 | ¥24,030 | ¥23,875 | ¥26,211 | ¥30,414 | ¥32,240 | ¥39,175 |

価格を見ると、フォーポイント < フェアフィールド = コートヤード < スプリングヒルの順で価格が上がっています。私の経験上も、やや安価なオプションを探しているときは、フォーポイントに泊まることが多いです。
ただし、セレクトブランドからプレミアムブランドに移ると、価格が大きく跳ね上がることがわかります。特に、ニューヨークのマリオットやシェラトン、ウェスティンは他の地域と比べてもかなり高価です。これは、ニューヨークの物価や立地の良さが反映されているのかもしれません。

フォーポイントはコスパ、フェアーフィールドは朝食付きビジホ、コートヤードはちょっと贅沢、スプリングヒルはファミリー向けだね。
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ちょっとおトクな寄り道:ぼくが愛用している“推しカード”たち
「どうせ作るなら、いちばんポイントが多いタイミングで」がクレカ選びの鉄則。
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カード | いまの紹介オファー※通常比 | 過去最高 | こんな人に向く | メモ |
---|---|---|---|---|
Marriott Bonvoy Boundless VISA | 200 k ポイント(ホテル3泊+50 kP)≒1,500 USD相当 | 300 kP(5泊) | 年3泊以上マリオット派 | うち+40 kPが紹介上乗せ |
IHG Premier Mastercard | 160 kP(4泊)+20 kP | 300 kP(5泊) | ホリデイイン好き | 年1回・年会費回収余裕 |
Delta Amex Gold | 70 kマイル(50k+20k) | 80 kマイル | スカイチーム常用 | 受託手荷物1個タダは大きい |
Amazon Visa | 150 USD ギフト券(100+50) | 150 USD | Amazon沼民 | 年会費0/5 %還元は鉄板 |
米国MarriottのVISAカード
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年1回のFree Night Award(35 kP枠) が“実質宿泊クーポン”──年会費95 USDでも、ニューヨークのコートヤードに1泊するだけで黒字。
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自動シルバー+宿泊実績15泊上乗せで、出張族は放っておいてもゴールド圏内へ。
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Marriottポイントは ANA/JALを含む40社へ3:1で移行。ホテルにもマイルにも化ける万能ポイントは旅行者の現金。
ボーナス内容 | 備考 | |
---|---|---|
現在の紹介オファー | 200 k ポイント(150 k=3泊分+50 k P) | ≒1,500 USD相当 |
平常時 | 150 k ポイント(3泊) | |
過去最高 | 300 k ポイント(5泊)2024年2月 | |
お得度温度計 | ★★★★☆ | 「かなり良い」―最高値−1段だが泊+Pハイブリッドで使いやすい |

米国IHGのMasterカード
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年会費99 USDなのに、カード継続だけで40 kPのFree Night。ハワイのホリデイインExpress=300 USD超→即回収。
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IHGは4泊目無料ルールが神。4泊×160 kP=1泊40 kP でクラウンプラザに家族ステイはコスパ最強。
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プラチナ自動付与なので、チェックイン時の 部屋アップグレード率が高い(実感値7割)。朝からスイートはテンション爆上がり。
ボーナス内容 | 備考 | |
---|---|---|
現在の紹介オファー | 180 k ポイント(160 k=4泊分+20 k P) | ≒900 USD相当 |
平常時 | 120 k ポイント | |
過去最高 | 300 k ポイント(5泊)2024年10月 | |
お得度温度計 | ★★★☆☆ | 「平均より上」―4泊無料は十分コスパ良し |

米国DeltaのAmexゴールドカード
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受託手荷物1個×同行8人まで無料。家族旅行でスーツケース追加→往復160 USD浮くので、年会費150 USDでもほぼゼロ。
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メインキャビン2の先行搭乗で 頭上の荷物棚争奪戦に負けない。地味だけどストレス値が段違い。
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スカイマイルは有効期限なし。貯めっぱなしOKなので「いつかのビジネスクラス」に備蓄できる安心感。
ボーナス内容 | 備考 | |
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現在の紹介オファー | 150 USD ギフト券(100+紹介50) | 年会費 0 USD |
平常時 | 50 USD ギフト券 | |
過去最高 | 150 USD ギフト券(今回と同額) | |
お得度温度計 | ★★★★★ | 「MAX水準」―欲しいなら今が買い時 |

米国AmazonのVISAカード
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Prime会員ならAmazon 5 %/Whole Foods 2 %還元。家計の固定費をそのままポイント錬金できる“隠れ高配当株”。
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海外利用も1 %キャッシュバックかつ外貨手数料ゼロ。旅先でサクッと決済→ポイントもらえるのは地味に優秀。
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モバイルアプリで即日番号発行→秒でオンライン買い物に使えるので、セール開始5分前でも駆け込み発行OK。
ボーナス内容 | 備考 | |
---|---|---|
現在の紹介オファー | 150 USD ギフト券(100+紹介50) | 年会費 0 USD |
平常時 | 50 USD ギフト券 | |
過去最高 | 150 USD ギフト券(今回と同額) | |
お得度温度計 | ★★★★★ | 「MAX水準」―欲しいなら今が買い時 |

終わりに
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今回はマリオット系列の中でもセレクトホテルの比較を行ってみました。
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