※AI投資/フィジカルAI/衛星インターネット/データセンター/2025年トレンドを網羅
AIを人体に例える前に、今どの部位(テーマ)がどれだけ注目されているのかを最初に整理しておきます。これを理解しておくと、後の“人体モデル”がより深く理解できます。
● 脳(AIモデル)= 過熱・バブル気味の盛り上がり
AIモデルそのものは今もっとも投資資金が集まり、過熱しつつある分野。技術レベルが極まってきており、もはや「脳は十分にできた」段階。あとは身体(ロボット)や神経(通信)が揃えば一気に世界が動くフェーズに突入。
● 骨格・筋肉(フィジカルAI)= 今スタートラインに立ったばかり/最有望
ロボティクスのブームは始まったばかり。ここからの10年が本番で、伸びしろは最大。多くの投資家がまだ本質を掴みきれていない“これからの主役”。
● 神経(衛星インターネット)= 最重要なのに投資注目度が低い“穴場”
世界どこでもネット接続という革命的変化を生むにも関わらず、投資家の理解が追いついていない。個人的に最も確信の強いテーマ。
● 血管・心臓(AIインフラ)= 伸び続けるが、理解はまだ浅い
データセンター・GPUは徐々に注目されているが、本質的なインフラとしての評価はまだこれから。
● 食物(電力)・免疫(セキュリティ)= 不可欠だが、まだ“本命扱い”されていない
AI文明全体を支える基盤だが、まだ世間の注目は浅い。
結論:脳は過熱、骨格はこれから、神経は過小評価、その他は潜在成長。
はじめに:2025年、AI投資は“第二章”へ突入

2025年、AIは日常生活からビジネス、産業まで一気に浸透し、投資の世界でも中心テーマになりました。ただし、これから伸びるのは“AIモデルだけ”ではありません。
今もっとも重要なのは、「AI文明を支えるインフラ全体をどう見るか」 という視点。
そこで僕が最近注目しているのが、AIの進化を“人間の体”として捉える考え方です。
- 脳=AIモデル
- 骨格=フィジカルAI(ロボット)
- 神経=衛星インターネット
- 血管=ネットワーク
- 心臓=データセンター
- 食物=電力
- 免疫=サイバーセキュリティ
という風に整理すると、これから10〜20年で伸びる投資テーマが一気にクリアになるため、Google検索でも注目されやすい切り口になります。
ここでは、この“AI×人体モデル”を使い、世界の技術やインフラを人間の体に例えながら、次の10〜20年で成長する投資テーマを体系的に整理していきます。
1. 脳:AIモデル(大規模言語モデル)

AI文明の中心は、間違いなく「脳=AIモデル(LLM)」です。
- 思考
- 言語理解
- 記憶
- 推論
- 判断
これらが全てAIの“知性”を作り、人間でいう脳そのもの。ここが止まればAI文明は何もできません。
代表企業(脳)
- OpenAI:生成AIのトップランナー。GPTシリーズで世界標準を形成。
- Google DeepMind:GeminiやAlphaシリーズで“多能型AI”を推進。
- Anthropic:安全性に強み。Claudeが企業需要で急成長。
成長テーマ:AIモデル開発企業・AI半導体(NVIDIA/AMD)**
2. 骨格・筋肉:フィジカルAI(ロボティクス)

脳がどれだけ優秀でも、身体がなければ世界は動きません。フィジカルAIは“骨と筋肉”。
- ロボットアーム
- AGV/AMR
- サービスロボット
- 家庭用ロボット
これらがAIの身体を構成します。僕は10年スパンで最も伸びるのはここだと考えています。
代表企業(骨格・筋肉)
- Tesla(Optimus):人型ロボットの先頭を走る。
- Agility Robotics:実用レベルの人型“Digit”で注目。
- Fanuc / Yaskawa:工場ロボットの世界基準。
成長テーマ:製造ロボット、自律ロボット企業、AI搭載ロボティクス
3. 神経:通信インフラ(衛星+海底ケーブル)

※AI文明の“神経”。情報伝達が滞れば全身が動かない。
- SpaceX(Starlink):世界の末梢神経。どこでもAIが動く世界を実現。
- SubCom:地球の脊髄。AI文明の大容量通信(海底ケーブル)を握るトップ企業。
神経がなければ、脳(AI)も身体(ロボット)も動かない。人工知能・自動運転・ロボット産業すべての土台となるため、ここは長期テーマとして非常に強い。
成長テーマ:衛星通信、海底ケーブル、宇宙インフラ
4. 血管:ネットワーク(クラウド・エッジ)

※AIの“血流”を運ぶ循環器。データ量が増えるほど価値が上がる。
- AWS:世界最大の動脈。AIの血流(データ転送)の中心。
- Azure:企業AIの大動脈。OpenAI連動で需要爆発。
- Cloudflare:全身の毛細血管。エッジAIの神経末端として機能。
4-1. 心臓:データセンター(AI処理の中枢)
※AI文明の“鼓動”。ここが止まると文明全体が止まる。
- Equinix(EQIX):世界最大の心臓。AIデータ処理を常時循環。
- Digital Realty(DLR):世界インフラを支える安定心臓。
- Google(自社DC):巨大AIモデルのために専用心臓を保有。
成長テーマ:データセンター、クラウド、GPU、ネットワーク事業者
5. 食物:電力・発電技術

※AI文明は“超大食い”。電力供給は生命維持の根源。
- NextEra Energy(NEE):AI文明の主食=再エネを大量生産。
- Duke Energy(DUK):データセンター密集地の重要供給源。
- Southern Company(SO):AIクラスタ都市を支える基盤電力。
成長テーマ:電力、再エネ、送電網、バッテリー
6. 免疫:サイバーセキュリティ

※AI文明の“白血球”。外敵(攻撃)から文明を守る存在。
- CrowdStrike(CRWD):AI時代の白血球エース。侵入を瞬時に検知。
- Palo Alto Networks(PANW):企業の防衛壁。免疫中枢を構築。
- Zscaler(ZS):ゼロトラストという新しい免疫システムを提供。
成長テーマ:企業防衛、国家インフラ防衛、ゼロトラスト
7. 休息・回復:メンテナンス・更新

人間が睡眠を取るように、AIも休息(メンテ)が必要。
- サーバーメンテナンス
- モデル更新
- バグ修正
- ロボット整備
長期稼働のための“休息”が不可欠です。
代表企業(休息)
- ServiceNow(NOW):IT運用管理の世界標準。
- IBM:大規模システムの運用・保守に強み。
- Accenture:AI運用支援のトップ企業。
8. 精神:倫理・規制

人間にとって精神が行動を律するように、AI文明には倫理と規制が必要。
- 倫理
- ガバナンス
- 法整備
暴走を防ぎ、社会と調和する必須の仕組みです。
代表企業/組織(精神)
- OECD AI Policy Observatory:国際的なAIガバナンスを主導。
- EU(AI Act):世界初の包括AI規制を制定。
- IBM:AI倫理・透明性に関するグローバルモデル企業。
FAQ:AI投資でよくある質問まとめ

AI×人体モデルの記事を読んだ読者が気になるポイントを、サクッとQ&A形式で整理しました。
Q1. 2025年以降に最も伸びるAIテーマはどれ?
A. 現時点では フィジカルAI(骨格・筋肉) と 衛星インターネット(神経) が最有望。
- フィジカルAI:ロボット需要がようやく爆発フェーズへ
- 衛星ネット:AIを“世界中どこでも動かす”ための必須インフラ
→ 脳(AIモデル)は過熱、身体と神経はこれから伸びる領域。
Q2. なぜ衛星インターネットは“穴場”なの?
A. AI文明の活動範囲を決めるのは通信網。にもかかわらず、投資家の理解が追いついていないから。
- 世界どこでも接続
- 自動運転・ロボット・軍事・物流の全てを支える
- 宇宙産業の中でも収益モデルがすでに立っている
→ 神経がなければAIは動かない。しかも競合が少ない。
Q3. データセンター(心臓)はまだ伸びる?
A. 伸びる。むしろ“これから本番”。
- LLMの推論量が増え続ける
- ロボットで“物理世界の処理量”が爆発
- GPU不足が続く
→ AI文明の“鼓動”なので、需要は長期で右肩上がり。
Q4. 電力(食物)はなぜAI投資の本命になりうるの?
A. AIは“超大食い”。電気がなければ1秒も動かないから。
- データセンターの電力は年々増加
- 生成AIの普及で消費量は指数的に増える
- 再エネ+分散電力が世界の流れ
→ 電力は“AIの胃袋”。供給する企業は確実に伸びるテーマ。
Q5. じゃあ結局、どこに投資すればいいの?
A. 僕は以下のように整理している。
- 過熱ゾーン:脳(AIモデル) → 個別はリスク高
- 成長ゾーン:骨格(フィジカルAI)、心臓(DC) → 伸びしろ大
- 穴場ゾーン:神経(衛星+海底ケーブル) → 最強のブルーオーシャン
- 安定ゾーン:電力(食物)、セキュリティ(免疫) → 長期に強い
→ AI“文明全体”に分散して乗るのが最適解。
Q6. 個別株は怖いけどテーマ投資をしたい場合は?
A. 無理に個別株を狙わなくても、ETFで十分戦える。
- ロボティクスETF(BOTZ / ROBO)
- サイバーセキュリティETF(CIBR / BUG)
- データセンターETF(SRVR)
ただし、衛星インターネットはETFにまともな構成が少ない → 穴場のまま。
Q7. VTだけでいいと思っているけど、それでもテーマ投資すべき?
A. これは人によるけど、僕の答えは「コア=VT、サテライト=AIテーマ」。
- コアで世界全体の成長を取りつつ
- サテライトでAI文明の“上振れ”を狙う
→ 勉強を続けつつ、自分の確信できるテーマに少しだけリスクを取る形が最適。
回収スパン(投資リターンの時間軸)をどう読むか

AI×人体モデルは“どこが伸びるか”だけでなく、**いつ伸びるか(回収スパン)**を読むのが極めて重要です。テーマごとに時間軸が大きく異なるため、投資判断の核心になります。
● 脳(AIモデル)= 短期で収益化するが、すでに過熱
- GPU・モデル開発企業は今まさに需要爆発
- ただし競争が激しく、マージンは低下傾向
- 回収スパン:1〜3年(短期)
● 骨格(フィジカルAI)= これから10年で巨大化する本命
- 自動化・ロボット化は導入企業が急増
- 生産能力の立ち上がりに時間がかかる
- 需要は長期で右肩上がり
- 回収スパン:3〜10年(中長期)
● 神経(衛星+海底ケーブル)= 便利と気づく→需要爆発→供給不足の“黄金期”が来る
- 便利さに気づいた瞬間、世界が一斉に求め始める
- しかし宇宙・海底は“作るのが遅い”=供給が追いつかない
- 生産能力が追いつかない時期こそ利益が最も出る
- 回収スパン:2〜8年(中期)、供給不足期は利益最大
● 血管・心臓(ネットワーク/データセンター)= 長期的に伸び続ける上に確実性が高い
- AI利用が増えるほど処理量が増える=止まらない需要
- データセンターは立ち上げに時間がかかる(2〜4年)
- 回収スパン:3〜15年(長期の安定成長)
● 食物(電力)= AI成長の“絶対必要条件”で超長期テーマ
- 電力消費量が指数関数的に増え続ける
- 発電所建設は非常に時間がかかる
- 回収スパン:5〜20年(超長期)
● 免疫(セキュリティ)= 短期も長期も強い“永続的テーマ”
- AI普及と同時に攻撃も増加
- 企業・政府が絶対に削れない予算
- 回収スパン:1〜10年(万能)
まとめ:AI文明は“全身で発展する”

最後まで読んでいただきありがとうございます! この記事の“AI×人体モデル”は、今後もAI投資の進化に合わせてアップデートしていく予定です。
もしこのテーマについての質問や「ここも深掘りしてほしい」というポイントがあれば、ぜひコメントで教えてください。
次回は、今回のモデルを応用した 「AIが物流・製造業をどう変えるか」 についてまとめる予定です。AI文明の成長は、まだ始まったばかりです。
- 脳(AIモデル)
- 骨格と筋肉(フィジカルAI)
- 神経(衛星インターネット)
- 血管と心臓(AIインフラ)
- 食物(電力)
- 免疫(セキュリティ)
- 休息(メンテ)
- 精神(倫理)
つまり、AIは単体で成長するのではなく、人間のように“身体全体”で発展します。
投資として伸びるのは、AIそのものだけでなく、この人体モデルの各器官全体。
特に、僕が最も強く確信しているのは──
「神経=衛星インターネット」こそ、AI文明の活動範囲を拡張する最重要インフラだということ。
脳・骨・筋肉がどれだけ優秀でも、神経がなければ動けません。これからの投資では“AI文明の身体全体を見る”視点が重要になっていきます。

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