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【2Q22度決算】トヨタ自動車(7203)

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個別株考察

こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH

今回は国内最強企業のトヨタ自動車の決算が出ましたので、そちらを見ながら株価の考察を行いたいと思います。

本日の記事のポイント

・売上はクリア・EPSはミス
・円安でかなり利益を押し上げるも資材高騰を受け減益
・生産台数見通しを下方修正(970万台→920万台)、利益は据置
・増配(24円→25円)、自己株式取得1500億円(0.5%相当)


-ちょっぴり自己紹介-

自動車関連会社勤務の30代です。現在アメリカに赴任しております。現地で実際に商品・サービスを触れてみてアメリカ株を勉強していきたいと思っております。

このブログはこんな人に向けて書いております

・株には興味があるけど時間がないサラリーマン投資家
・海外赴任・アメリカ生活にまつわる活きた株の話が好きな投資家
自動車関連銘柄に興味がある変わった投資家

また、ほかの自動車会社の決算や考察も以下で一覧にまとめております。よろしければ見ていただければ幸いです。

トヨタ自動車(7203)

トヨタ自動車とは
・日本最大かつ、世界的にも影響力のある自動車製造会社
・現場力が高く利益率も業界屈指
・HV・ガソリン車・FC社・電動自動車と幅広いラインナップをそろえる王者の戦い方

トヨタは現在転換期にきております。

HV車に強みを持ち上がりゆくガソリン価格と環境意識の高まりに合わせてどんどん販売台数を伸ばしてきました。しかし、環境=電気自動車(BEV)という潮流の変化に伴って、HV技術があと10年程度のつなぎとなってしまったことは大きな痛手です。これからはBEVと自動運転という二つのフィールドで勝ち残れるのかというところが大きなテーマとなります。

BEVには大きな利益は今後でません。現時点では電動自動車が珍しいため単価もかなり高価です。ただし各社技術力に差が出る部分はモーターと電池になります。モーターでは差別化があまりできていないため、今後価格競争になることは必死です。電池は次世代のバッテリーを各自動車会社が開発しているため、そこには差が出てくる可能性もあります。

自動運転は儲けの泉となりうる分野です。自動車を起点として様々なサービスと連携を可能とするためです。ただし、パソコンやスマホのように、中に入るOSがカギを握ります。スマホの流れを見る限り、2~3企業に集約される未来が見えてきます。そこにトヨタが入れるのか?といえば難しいでしょう。日本全体で一致団結しても、欧州・中国・米国と戦う必要があります。今回の転換を各国必死で取りに来ているので、企業の戦いだけでなく政治の戦いとなります。政治の分野で日本はとても弱いです。

そんな苦しい状況にあるトヨタの現在の立ち位置を見てみましょう。

トヨタ自動車は他と比べても、売上・利益率がダントツで高いことがわかります。ただし市場評価としてはテスラに大きく差をつけられております。それは上記で述べた電動化と自動運転にて大きく出遅れているとみられているからです。

実際はトヨタ自動車としてもかなり練度の高い電動化・自動運転が可能と思います。ただし今後覇権をとれるのか?という点において世界はテスラに及ばないと考えているためこの株価の差が現れております。

トヨタの売上と利益の推移を見てみましょう。

凸凹はあるものの、右肩上がりで成長を見せており、利益率もかなり高い水準をキープしていることがわかるかと思います。このままの調子で勝ち続けれるのか、それとも次の波に乗れないのか?岐路にいることは間違いありません。

Steven
Steven

トヨタが元気だと日本が元気だからね、この会社だけは失敗してもらっては困るよね。

決算内容 2Q 2022年度

overhead shot of a pen and notebook on charts
Photo by RODNAE Productions on Pexels.com

それでは今期の決算を確認していきたいと思います。

半導体調達に依然として苦労し、生産が圧迫されました。今まで何度も固辞してきた生産台数のも見通しをついに下方修正(970万台→920万台)してしまいました。

ただし通期見通しにおける営業利益は2兆4000億円を維持してきました。こちらは販売台数が減ったものの1台当たりの単価も利益は上振れているとみるべきでしょう。

株主還元は増配はいいですが、自己株式取得の1500億円はトヨタ自動車の時価総額の0.5%程度です。

EPSと売上高の予想と実績です。

売上は予想を上回ったものの、EPSが下回っております。資材高騰に引っ張られているようです。

4半期ごとの売上とEPSの推移です。

生産台数は下がっているものの、売上はコロナ以降しっかりと右肩上がりですね。車両単価が伸びているためと思います。自動車の需要がとても高く納車までに6ヶ月から1年以上かかるような状態であるため価格背一定も強気で行けます。特にハイブリッド車種の納車待ちが長く発生している状況です。トヨタにとっては売れない分いたいですが、車両価格はかなり高く保つことが可能ですね。ハイブリッドの強さが光ります。

EPSはコロナでもマイナスに沈むことなくとても立派な水準でした。ただし資材高騰を受けてEPSの伸びが鈍化しております。販売需要がまだまだ好調であれば車両価格にさらに転化も可能です。日本以外では2023年モデルで価格を徐々に引き上げておりますが、売上として換算されるのは4Qごろでしょうか。

売生産台数の見通しについてです

特に日本国内で作っている分の生産台数引き下げが大きいですね。他地域で作る車のほうが若干優先されておりますね。日本は本体ということもありまだまだ体力が残る中、子会社としている海外を優先しているのでしょうか。こういった影響もあるのか、日本とアメリカで比べた場合アメリカのほうがまだ車は手に入りやすいように思います。

連結決算見通しについてです。

売上増加、利益据え置きとなりました。前回の1Qに続いて二度目ですね。為替レートの基準を130円→135円と上げてきたので、実質そのコスト分は資材高騰で相殺ということですね。

Steven
Steven

仕入先の価格について受け止めるとしつつも、価格転換をするという明示はどこにもないね。このあたりが愚直な日本企業らしいといえば日本企業らしいね。トヨタはこういった苦境でどんどん強くなる会社なので、テスラとやり方が真逆でおもしろいよ。どっちがいいというわけではもちろんないし、ステークホルダー的には価格を上げてほしいけど・・・

株価確認

株価を2018年より見てみましょう。

今回の決算を受けて、-2%下落しております。といってもそこまで大きなインパクトはありませんね。

電気自動車350万台生産宣言の際に、株価は最高値2400円を突破しましたが、ここ最近は落ち着いております。この供給不足を乗り切った先にはまた一段と上昇があるのではないかなと思っています。

Steven
Steven

株価を見る限り現在はエネルギーをチャージ中だね。リセッションが来たとしてもこれだけ需要が強いなら当分は大丈夫なんじゃないかなと思えるね。

終わりに

いかがだったでしょうか?

ツイッターもやってますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです。毎週月曜日6時AMには経済指標をツイッターでまとめて発信しております。またコメントも頂けると幸いです。 これからもアメリカの現地の声を届けていければと思っております。@StevenToshiCH

それでは、ありがとうございました。

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