こんにちは、Stevenです。@StevenToshiCH
今回はSUBARUの決算が出ましたので、そちらを見ながら株価と考察をしたいとおもいます。
今日の記事のまとめ
・売上販売台数は減少(-12.6万台)、売上も減少(-857億円)、利益も減少(-120億円)
・来年度は売上(+7550兆円)利益(+1095億円)と増加予定
ただし利益は過去最高からは程遠い
・電動化の流れは加速していくものの、まだまだ様子見でよし
-ちょっぴり自己紹介-
自動車関連会社勤務の30代です。アメリカに赴任しております。日本での証券口座は触れなくなってしまいましたが、アメリカ株をさらに勉強するチャンスととらえて前向きに頑張ります。
このブログはこんな人に向けて書いております
・株には興味があるけど時間がないサラリーマン投資家
・自動車関連銘柄に興味がある変わった投資家
また、ほかの自動車会社の決算や考察も以下で一覧にまとめております。よろしければ見ていただければ幸いです。
SUBARU(7270)
会社の簡単なまとめ
・日本で売上6位の販売規模
・SUVとアイサイトに強みあり、潮流に乗れている会社
・EV技術は遅れあり、トヨタと連携
SUBARUは日本の自動車会社で第6位の販売台数です。
簡単な規模感で比較するとコロナ前の2019年時では、トヨタ連合(ダイハツ・日野含む)が1074万台、ルノー・日産・三菱連合が1015万台、本田技研工業が517万台、スズキが300万台、マツダが149万台、SUBARUが100万台です。
販売台数としてはかなり大きく後れを取っておりますが、SUVとアイサイトといった特徴的なラインナップと技術で差別化を図っている会社です。車好きからはかなり高い評価を得ている会社です。
最近ではトヨタと合同でEVにも力をいれております。合同といっても半分下請けのような形になってしまっており、今後は飲み込まれてしまうのではないかという危機感もあります。
SUVの爆発的な人気でかなり潮流に乗れている会社とも言えるね。SUBARUは車好きに愛されている車といった感じだよ。
業績分析
自動車の世界売上は上記の通りとなっており、この中の市場で成長を見せているのは中国とアジア・北米となっております。
そのためどの市場で強いのかというのは一つの大きな指標となる一方で、その国のウェイトが大きすぎるとその国の政策に振り回されるというリスクがあります。特に、EU・北米・中国は自国の自動車産業を守るべく規制を強める傾向があるため、注意が必要です。
SUBARUの強みは北米市場で強いことです。安定した成長が見込める米国で評価を得ていることは経営面でとても安定しやすいです。トランプさんが再選しなければですが・・・
会社業績の評価は△です。
売上の最大値は2016年度です。売上高16年17年度が1桁間違ってますが、このタイミング最大値でそこから最近は下落ぎみです。
利益も一時は4~5000億円もあったのに、今はあまり元気がありません。
当然EPSも2017年年度がピークです。
EPS = Earnings Per Share, 1株当たりの利益を表し、年単位で見ることで成長性を見る指標として使われます。
財務状況の評価は◎です。
自己資本比率はかなり高く54%程となっております。ライバルのトヨタ・本田は40%、日産は30%程度であることを考えるとかなり高い数字です。
有利子負債も全てなくなっており、無借金企業として活動しております。
BPSも伸びていっているのはプラスですね。
BPS=Book-value Per Share, 1株当たりの資産を表し、企業の安定性を見る指標として使われます。
キャッシュ・フローの推移の評価は△です。
投資に伴うCFが鈍化してきております。ただ投資についてはかなりお金をかけるように戻してきているはプラス評価です。現金もかなりの額が残っております。
配当推移の評価も△です。
配当については一時期の配当を維持できなくなりかなり減配をしております。配当性向も50%以上を常に出しているので、かなり苦しい状況ですね。来年業績が大幅に上がったとしても増配UP率はかなり低いことが予想できます。
株価の直近5年の推移です。
株価は利益の減少をしっかり反映してきており下がり気味です。2020年頃からはボックス相場になっており、良い決算次第ではねそうな状況ではあります。
うーん、いろいろな指標が結構不安になる状況だね。トヨタとの連携がどれだけうまく行ってうまいこと助け合えるかだけど、規模がちがいすぎるからね。
直近の決算確認
では決算の内容を細かく見ていきましょう。
販売台数は大きく落ち込んだものの、売上・利益は大きく落ち込んでおりません。
ただトヨタ・本田・日産が増益となっている中、SUBARUは踏ん張れておりませんね。特に売上販売台数がの落ち込みが他の自動車会社とくらべて大きいです。
こういった状態でも売上・利益が落ちてないのは、他の自動車会社とおなじように高額の車を優先したこととや値引きを抑えたことかと思います。国内生産比率も高いので、SUBARUは円安の影響もかなりプラスに働いたはずです。
営業利益が減少した内訳を見てみましょう。
為替で純粋にプラス、売上減少と売上構成が相殺しあいちょっとプラス、原材料がかなり高騰しており利益を押し下げております。サプライチェーンの混乱が収まり売上さえなんとかなってくれば大きく伸びる予定であると思いますが、なかなか部品を優先してもらえないのでしょうね。
22年度の予想を見てみましょう。
売上高は大きく増加する予定を立てており、利益も倍増する見込みです。
営業利益の計画内訳を見てみましょう。
台数増加・価格構成による大幅な押し上げがプラスがすごいですね。また為替も大きく押し上げております。ただ原材料の高騰がますます利益を押し下げる予定です。
電動化戦略がSUBARUにとって大きな投資になっていくとのことです。
現時点ではトヨタの生産ラインと共同で生産しておりますが、2027年には独自に電動自動車専用ラインを生産していくとのことです。かなり大きな投資を行っていくとしっかり宣言してくれているのはとても好感持てます。
とは言え、電気自動車は戦国時代。SUBARUが生き残れるのかはわからないね。
今後の展望
SUBARUはもともとSUVに強みがあった会社です。EVとSUVはかなり時代の潮流なので、これからも結構うれるでしょう。
ただし、EVでの大事な技術は電池になるため、どこの会社に優位性があるのかはわかりません。誰が勝つのかは開発が終わり車が生産され始めてからしかわかりません。自動運転も中国・アメリカではすでにばんばん公道での実験が進められています。小粒な日本の会社では太刀打ちできないのではと思っております。
時価総額/売上(Market/Revenue)を見てみると、SUBARUはかなり評価されております。ただトヨタから比べるとかなり大きな開きがありますね。(テスラは言わずもがな)
SUBARUは現在の会社としての評価は高いけど、今後の発展という意味においてはまだまだ様子みなのかな。
まとめ
今日の記事のまとめ
・売上販売台数は減少(-12.6万台)、売上も減少(-857億円)、利益も減少(-120億円)
・来年度は売上(+7550兆円)利益(+1095億円)と増加予定
ただし利益は過去最高からは程遠い
・電動化の流れは加速していくものの、まだまだ様子見でよし
個人的には自動車業界はレッドオーシャンであり、今後はますます規模の戦いになると思っております。ここがちょっと難しいなと思っており、革新的な技術が開発され車が出るまでは様子見なのかなと思います。
いかがだったでしょうか?
ツイッターもやってますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです。またコメントも頂けると幸いです。 @StevenToshiCH
それでは、ありがとうございました。
にほんブログ村にほんブログ村
コメント